「夏を制する者は受験を制す」とも言われる中学生最後の夏休み。 最初の10日間を終えて、もうすぐ8月になります。そこで今回は先輩たちの体験記を交えながら、夏休み後半の過ごし方を考えていきましょう。
「私は、吹奏楽部に所属していて10月の初めまで活動がありました。そのため、勉強時間をあまり取ることができず、他の人と比較して焦りを感じることが多くありました」
引退の時期が遅い部活動や委員会活動にいそしむ受験生が、共通して感じる焦りですね。先輩たちはどうしたのでしょう。
「学校と塾の授業を丁寧に聞くことを心がけました。 必要なところをメモしたり、授業内で先生に質問したりです」
「昼の部活から塾の終わる夜まで毎日集中力を切らさず頑張ったおかげで忍耐力がつき、自信もついたように思います」
「塾の先生が1日の計画を立てることを勧めてくれました。そこから自分がいつまでに何をするべきなのか明確になり、どのタイミングで何をしたらいいのかを前もって決めるので動きやすくなりました」
1日の行動計画を立て時間の流れを可視化し、すき間時間を勉強時間に変換したり、部活と勉強の切り替えを素早くしたり、限られた時間を工夫していたことがうかがえます。 それでは、実際どのように勉強に取り組んだのでしょう。
「中3になってからの模試で点数が安定せず伸び悩む時期がありました。それは問題を解くだけで満足していたからだと思います。 間違った問題をそのままにせずに解き直しをして、自分に何が足りないのかを見つけることを大事に勉強を進めるようにしました」
「自分は塾で渡されていたテキストやワークを細かく仕上げることを始めました。塾の先生が『今あるものをしっかり仕上げる』と言っていたからです」
「私が楽だと思う勉強法を伝えます。それは『勉強を習慣化する』ことです。例えば、朝、学校に行く前に国語の小説文を10分で解いたり、歴史の年表を日頃から持ち、休み時間に見たりすることです。 こうすることで、毎日勉強するのが苦痛でなくなり、結果的に長い時間勉強することができました」
限られた時間を有効に使うことが、質の高い勉強と言えるようですね。 先輩たちの成功体験を参考に、夏休み後半を実りあるものにしてください。最後に先輩の言葉をもう1つご紹介します。
「入試本番、とても不安でしたが自分にはあの夏を乗り切ったんだという自信が自分を後押ししてくれたように思います」
※本稿で紹介した先輩たちの声は合格体験記「未来へ」2023年版を参考にしました。
(中萬学院集団指導事業部)
●2023年7月30日 神奈川新聞ザ・チャレンジ高校受験編掲載